因島商工会議所 : 所報INNOSHIMA : 2017年4月号

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所報INNOSHIMA 2017.4月号

平成29年4月

会議所の動き

第24期第2回通常議員総会にて事業計画(案)・予算(案)を承認

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 標記総会を、3月29日(水)午後5時30分から議員45名(委任状17名)の出席のもと、ホテルいんのしまで開催しました。総会の前に尾道市長平谷祐宏様より市の平成29年度事業についてご講話をいただき、その後村上会頭が議長となって議案の審議に入り、慎重審議の結果、下記の(1)~(3)議案が原案通り承認されました。
(1)平成29年度因島商工会議所事業計画(案)及び収支予算(案)について
(2)平成29年度因島中小企業相談所収支予算(案)について
(3)平成29年度その他特別会計収支予算(案)について

基本方針

 国際情勢としては、アメリカ第一主義を唱えたトランプ氏が大統領に就任し、過激的な政策を実施しており、新しいタイプのリーダーを求める幕開けの様な気がします。
 トランプ大統領は公約した政策を強気で進めています。わが国はアメリカとの貿易は不可欠ですが、アメリカから雇用の拡大・貿易不均衡等迫られ相応の負担を求めてくるような気がしますが、今後の推移を見守り落ち着いた対応をして行くべきです。中国においては南シナ海進出が一向に治まらず依然と続いており、わが国の尖閣諸島問題は一方的な主張により日に日に緊張状態が高まっていますが、粘り強く対応して行くしかありません。又北朝鮮の核開発問題は国連安保理決議の採択にもかかわらず進んでおり、脅威が増していますが国連を通じて国際社会とともに対応して行かざるを得ません。核開発と金正男氏殺害事件の陰に隠れて拉致問題が忘れられがちになっていますが拉致家族の高齢化を考えると早急に解決すべき問題です。
 国内情勢としてはアメリカのTPP離脱により発効のめどが立たず苦慮していますが、もう一方の貿易協定であるRCEP(東アジア地域包括的経済連携)については中国の主導であり、どちらかと言えばTPPの方が望ましく岐路に立たされた状況といえます。又マイナス金利等デフレ脱却を目指すが思うように進展せず、時期を待つことも必要と思います。
 当因島地区は少子高齢化、若者・消費の島外流出は依然として続いており、歯止めは難しい状況です。
 商業面では大型店の影響や後継者難等から商業者の減少が続き、商店街の人通りもかなり減少しています。対策として2021年には岩城橋が完成し生名―長崎間の往来が大幅に増加予測されますので、長崎港周辺整備が急務な問題として浮上、土生商店街としての受入体制も併せて検討して行きます。
 又2020年東京オリンピックでは約4000万人の外国人観光客を見込んでいますが、尾道―今治間のしまなみ海道を中心としたインバウント対策として、広域観光ルートの整備等による観光客・サイクリストの当地区への来場者増を目指します。
 工業面としては修繕船部門ではバラスト水処理装置の取付工事があり既存工事と併せると仕事は確保できる見込みです。新造船については2019年問題もあり先行き不透明な状況ですが、当地区は造船が基幹産業であり、造船技術を指導している因島技術センターへの支援を始め、あらゆる面で積極的に支援して行きます。又現在は労働力不足を外国人で対応していますが、島内・外の若者が地元企業に定着する様な仕組み・環境整備を検討し地方創生に繋げて行きます。新しい産業づくりには時間はかかりますが、バランスの取れた産業を目指し住みよいまちづくりを目指し、企業を育て地域を伸ばす商工会議所として本年も果敢に取り組んで行きます。

重点事業、新規事業

1特別事業
(1) 元気な因島づくり特別委員会事業 の推進
① 因島創生事業実施に向けた取り組み
・移住相談窓口の設置
・ゲストハウス設置による因島の魅 力発信
・無農薬栽培のブランド化による農 業移住者の募集
・大浜アメニティ公園周辺の空き施 設・空きスペースをサイクリング 等の休憩地として有効活用
② 村上海賊因島振興協議会の運営
③ イメージキャラクター「はっさく ん」によるPRと経済波及効果の 拡大
2会議所の運営
(1)行政庁等への意見具申・建議並び に連携強化
① 平成28年度請願・要望内容の状況 チェックと対策
② 平成29年度請願・要望の検討
・景気対策や雇用確保に関する建議 及び要望
・中小企業対策・小規模事業者対策 に対する建議及び要望
・行財政改革・税制改革などに対す る建議及び要望
③ 因島選出市議との懇談会
④ 市長・副市長・部長と正副会頭に よる市政懇談会開催
(2)情報提供と広報活動の強化
3商業振興対策
(1)市内各地区商店街との共同事業の 積極的推進
・因島水軍ふるさと商品券事業
・各地区でまちゼミの開催
(2)中心市街地活性化事業の推進
・おかみさんパワー活用
・情報発信システム
・空き店舗活用
(3) 個店の実践的販売力強化事業の実施
・専門家派遣による臨店指導4工業振興対策
(1)人材育成・人材確保対策への支援
・地元高校生を対象とした効果的な 就職促進対策の検討・実施
・地元企業PR事業等の検討及び関 連事業への支援の実施
・造船分野における設計・責任者等 の専門性の高い技術の研修につい ての調査及び検討
(2) 因島大橋の車幅制限緩和に関する 取組みの実施
5観光運輸対策
(1)(仮称)因島駅設置の研究
(2)フラワーセンターの有効活用
6 金融税務対策
(1)広域経済交流圏の構築
・経済人並びに近隣商工会議所・商 工会との交流会の開催
(2) 中小企業等に係わる諸制度の周知 及び検討・提言
・消費税転嫁対策窓口相談等事業
(3) 景気・デフレ対策の検討及び諸施 策の周知・相談指導
7地域振興対策
(1)上島架橋完成に向けた島内地域の 整備推進
8 小規模事業対策
(1)経営発達支援計画の実施(伴走型支援)
・創業、経営改善、経営革新支援
・後継者の育成
・専門家派遣事業推進
(2)健康経営の啓発と推進

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尾道・三原・因島商工会議所工業委員会交流懇談会

 3月1日(水)、15時より三原・因島・尾道商工会議所工業委員会交流懇談会が開催されました。
 今年度は尾道商工会議所が幹事を務め、各会議所から38名が出席し、液晶ディスプレイ用工学フィルム製造を行う日東電工㈱尾道事業所及び、昨年4月に操業を開始した、日東電工のグループ会社で障害者雇用の促進を行う日東ひまわり尾道㈱を視察しました。続いて意見交換会では三原の川口工業委員長から三原西部工業団地の三光化成㈱の新工場の完成、瀬戸内三原築城450年事業について、因島の岡野工業委員長から村上海賊の日本遺産認定、第1回造船鉄工祭について、尾道の中谷工業委員長からはしまなみDMOの設立、JR尾道駅舎改装等について等、各地のトピックスについて報告が行われ、その後、竹村屋にて懇親会を行いました。

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経営安定セミナー開催

 3月5日(日)13時30分から因島商工会議所、(公社)尾道法人会因島支部共催で、講師に経済ジャーナリストの須田慎一郎氏をお招きした経済講演会が開催されました。133名が聴講する中、「金融・経済どうなる日本」と題し、経済ジャーナリストとして政界、官界、財界での豊富な人脈を基に培った知識・情報を基に、政府の経済政策の状況や金融情勢等についてご講演をいただきました。

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インフォメーション

●平成29年度各種検定試験施行日程表

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会費口座振替のご案内

 因島商工会議所では、会費の納入について、口座振替がご利用いただけます。口座振替のお手続きをされている場合、平成29年度前期分会費の振替日は、4月25日(火)となっております。口座振替をご希望される場合は、当所窓口にてお手続きください。
【お手続き】「預金口座振替依頼書」に必要事項をご記入頂き、金融機関お届け印をご捺印ください。
【ご利用いただける金融機関】広島銀行、もみじ銀行、広島県信用組合
【振替日】前期分4月25日 後期分10月25日
(金融機関が休日の場合は翌営業日)
【お問合先】総務業務課☎0845-22-2211

会員インタビュー64

変化を恐れず、ものづくりの限界に挑戦します

新松浦産業㈱ 代表取締役社長
柏原 秀幸 氏

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仕事内容について教えてください

 鉄板や構造物の穴あけ・切削加工といった金属機械加工業で、従業員は外国人実習生を含め16名です。大正10年に曽祖父が因島中庄町に松浦鉄工所を設立し、昭和42年に因島鉄工業団地内に工場を移しました。昭和53年に新松浦産業株式会社に社名を変更し、昨年12月に兄と交代して代表取締役に就任しました。鉄工団地内にありながら造船関連製品ばかりではなく、熱交換機部品・橋梁部品・産業機械部品を主要製品としております。当社の特徴は、大型ワークの加工に対応すべく、8mもの大型機械加工が可能な新日本工機の五面加工機他、最新の工場機械設備のオートメーション化により生産効率を高め、短納期を可能にしています。

このお仕事で心掛けていることは?

 一方的に発注を受けて納品して終わりではなく、直接納品先に出向いてお客様のニーズに沿ってより良い提案をするように心掛けています。目先の利益にとらわれず、長い目で見てお客様との信頼関係をつくることが大事だと思います。また、できる限り大型機械設備を長時間稼動し、短納期に対応するために二交代勤務を行うこともあります。大型機械設備を所有するには、ある程度受注を確保できないと維持が難しいものですが、当社では、あえて1社の売上が年間通して20%を超えないようにしています。業種も、造船・橋梁・建機や設備などバランスよく分散させることでリスク回避を図っています。

大変なことはありますか?

 人材の確保が難しいことです。この産業を地域で一番働きたいと思われる職業にすることを任務とし、造船鉄工業のイメージアップを図るため、昨年初めて造船鉄工祭を開催するにあたり、実行委員長を務めさせていただきました。地域産業の活性化は一社だけでは成り立たず、多くの会社や関係者の方々にご協力いただき地域全体の活性化の一助になればと思い第2回開催の準備をしています。

ご自身について教えて下さい

 因島高校卒業後、福山大学で経済学部を専攻しました。将来会社を経営するには税金や会計の知識は必須だと思い、大学卒業後は期限を3年と決めて島内の税理士事務所に勤めました。法人会計の勉強をした後、当社の経理事務と現場の仕事を始め、20年が経ちました。代表者となって前社長が対応していたお客様の対応も増え、上手く時間管理をすることが大変です。平成18年にJCの理事長を務めた年も大変でしたが、当時知り合った各地域の仲間とのネットワークは今でも繋がっており、困った時は力を貸してくれる存在になっています。

因島について…

 過ごしやすい気候で自然に恵まれ、感性に溢れた有名人も多いのですが、残念ながら人口減が止まらないのが現状です。産業がないと人口を増やすのは難しいですが、全国の過疎地域と違って仕事はあります。島内には熟練した技術を持った会社がたくさんあり、職人気質を上手くプロデュースすればいいまちづくりができるのではないかと考えます。仕事と生活の調和「ワーク・ライフ・バランス」が取れた暮らしができることをアピールし、もっと人が集まる島にしたいです。

今後の抱負は?

 会社としては安定した受注の確保を保つこと。まちづくりとしては、因島の産業をもっとPRしてIターンUターンで人口増加を図りたいです。それに対して、企業としても一個人としても時間や費用を割くべきだと思っています。JC理事長時代のスローガン「Change Chance Challenge」は今でも自分の軸になっており、今後も変わることを恐れずに何事もチャンスと捉えてチャレンジしていきます。

会員の動き

ご入会ありがとうございました。

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因島データ情報

■因島金融データ

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■雇用状況

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■因島 人口・世帯数

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