因島業界動向(平成25年10月~12月)
1.【トピックス】
第23期第1回臨時議員総会・創立60周年記念祝賀会 開催
11月12日ホテルいんのしまにおいて、第1回臨時議員総会を開催いたしました。総会では、村上祐司会頭が満場一致で再任され、続いて副会頭及び専務理事の選任が行われ、新川征彦副会頭と宮地秀樹副会頭、広田耕三専務理事が再任されました。その後、常議員及び監事の選任、顧問・参与・相談役の委嘱等の議案が原案どおり承認されました。今回決定した新しい陣容で、平成28年10月31日までの3年間因島商工会議所の運営が行われます。
総会終了後は、島内外から関係機関、各種団体の長、当所議員・参与など83名の参加のもと、創立60周年記念祝賀会が開催されました。最初に村上会頭の挨拶の後、来賓として平谷尾道市長、藤本尾道市議会議長、松浦県議から祝辞を頂戴し祝宴に入り、祝賀会は盛会裏に終了となりました。
第59回優良従業員表彰を実施
12月10日(火)、因島市民会館で「第59回優良従業員表彰式」を実施した。
総事業所24社74名(10年表彰32名、20年表彰24名、30年表彰8名、40年表彰10名)の優良な勤務者を表彰し、被表彰者代表として内海造船(株)の久保勝幸さんが謝辞を述べられた。
会員と共済加入者の集いを開催
12月10日(火)、当所会員と共済加入者の方々に、日ごろの感謝をこめて「会員と共済加入者の集い」を市民会館大ホールにて開催し、会員と関係者、一般の方も含め900名余りが来場された。講師には、宮川花子さん(夫婦漫才“大助・花子”)「愛をみつけた」のテーマで講演があり、その後、1等10万円、総数191本の商品券が当たる抽選会を行い盛り上がった。
因島商工会議所移転オープン
12月24日、因島商工会議所が移転オープンした。当所ビルの老朽化が主な原因で広島県信用組合因島支店のビルを購入し、移転した。当ビルは84年築で、鉄筋4階建ての延べ約1000㎡。住所は因島土生町1809―20から因島土生町1762-38に変更となる。
内海造船関連
進水式
12月5日、内海造船瀬戸田工場では、カーフェリー「ブルーマーメイド」(全長144メートル、幅23メートル、8,860トン)の進水式をした。1990年に導入したフェリーが老朽化したため、一回り大きくして新調し、来春から北海道と青森県の間の津軽海峡で就航する。艤装工事を経て、来年4月にせとうち海運に引き渡す。
メガソーラー稼働
12月12日、内海造船は因島の工場跡地(約2万1千平方メートル)で、大規模太陽光発電所(メガソーラー)を稼働させた。投資額約4億8千万円で太陽光パネル7千5百枚(出力1千キロワット、年間発電量は約130万キロワット、一般家庭約360世帯分に相当)を設置した。全量を中国電力に売電し、年間約5千万円の収入を見込んでいる。同社は「遊休地を活用し安定した収入を期待したい。本業でも環境に配慮した船の建造に力を入れる」としている。
海外からの造船受注増
「円安で、海外の船主の注文に応じられるようになってきた」と内海造船の森弘行社長がお話しされた。
本年度の受注は内定を含めて9隻。昨年度の6隻を既に上回り、2015年度秋ごろまでの仕事量を確保した。昨年に比べ、ドルに対して約20円も円安で造船業界の受注環境は好転、韓国、中国勢に対する競争力を取り戻し、海外の船主からの発注が増えたことで、国内で造る船がなくなると心配された「2014年問題」は解消しつつある。リーマンショック後に受注を減らし、昨年までの受注低迷が影響し、瀬戸田工場で5ヵ月、因島工場で4ヵ月の間、船を造る台が空いたため建造ペースを落として凌いできた。入社40年の幹部が「過去に船台が空いた記憶はない」という事態の中、燃費性能の高いエコシップの開発や造る船の多様化など、厳しい環境下で進めた企業努力も、受注回復につながった。
因島カレンダー初制作
10月10日、因島の魅力を知ってもらおうと、因島商店街連絡協議会は、島の風景や伝統行事の写真を使った「因島2014ふるさとカレンダー」を初めて制作し、販売した。カレンダーはカラー刷りの見開きA3判で、特産のはっさくや、瀬戸内海を背景に一面に白い花を咲かせる除虫菊畑、村上水軍に由来する小早レースなど、因島観光協会が2年に1度開催している写真コンテストの入選作品等から1ヶ月ごとに紹介している。カレンダーは500部作成販売し、観光客や島外に住む家族に贈る住民が買いに来られた。協議会の嶋田真会長は「島にゆかりのある人はカレンダーを見て地元を思い出せる。縁のない人も因島の美しい風景を知ってほしい」と話していた。
瀬戸内しまなみ海道サイクリング尾道大会開催
10月27日、「瀬戸内しまなみ海道サイクリング尾道大会~銀輪パラダイス宣言!」が開催され、全国から約1,200人の自転車愛好家が集い、多島美を望む世界屈指のサイクリングロードを駆け抜けた。 今回の生口島1周約23キロを観光しながら巡る「ポタリング25コース」では、道中で美術館見学やミカン狩りなど観光を4プランから1つ選び、同市十四日元町の十四日元桟橋―生口島・垂水港間はフェリーで移動、ちょっとした船旅の気分にひたれる。コース沿いの住民のもてなしに参加者が疲れを癒し、完走者には完走証として、「銀鱗いりこ」がプレゼントされた。しまなみ海道沿線では来年、広島、愛媛両県が博覧会「瀬戸内しまのわ2014」を共催。そのメインイベントとして10月、しまなみ海道の本線を走る国際サイクリング大会が予定されている。
商店街で仮装綱引き大会
土生町商店街連合会は11月10日から、同商店街で仮装綱引き大会を開催した。集客につなげようと初めて企画し、12チームが手作りの衣装などで出場、熱戦を繰り広げた。参加の条件は中学生以上の8人(内女性が2人以上いること)で構成し、仮装ジャンルは問わない。参加者は特産のはっさくをイメージした衣装や時代劇風の着物、動物の着ぐるみ姿などで懸命に綱を引いた。大会はトーナメント方式で、優勝チームには同商店街で使える5万円分の商品券が贈られた。来場者の人気投票で決める仮装大賞もあった。
造船技術の伝承へ研修
因島技術センターは11月11日、三和ドックで、鉄を曲げる堯鉄の中級専門技能研修を実施した。造船技術の伝承が目的で、県内や山口、熊本県などの造船関連9社から参加した12人が15日まで技術を学ぶ。13日は船首や船尾に使われる鋼板の加工に挑戦。4人のベテラン技術者の指導を受け、鉄板をバーナーで焼いて冷やす作業を繰り返し、縮めたり、ねじったり、皿の形にしたりと実地研修を行った。同センターは全国で唯一堯鉄の研修をしている。内海造船の谷本佳介さんは、「曲げ加工を習得し、仕事の幅を広げたい」と話した。
万田収穫祭開催
万田発酵㈱は11月17日、同社敷地内で「2013収穫祭」を行い、3,500人が参加した。万田酵素で栽培した野菜や地元農家の野菜が飛ぶように売れ、お好み焼き・鉄板焼きコーナーに長蛇の列ができた。ステージでは太鼓ユニット「我龍」のライブなどが行われた。
因島ウォーキング大会を開催
12月1日、「因島ウォーキング大会」が開催された。市内外から約460人が参加し、4コースに分かれ、海や島の景色を楽しみながら散策した。3.5kmと8kmは、開会式があった因島大浜町の因島アメニティ公園から出発し、海沿いを歩き、福山大学水族館や本因坊秀策囲碁記念館にも立ち寄った。15kmと23kmは開会式後にバスで因島三庄町に移動。ゴールまでに8ヵ所の休憩所が設けられ、飲み物やミカンが振る舞われた。当所、観光協会、市等でつくる実行委員会が初めて企画した。
2.【総括的概況】
全業種DIは、▲40と前回9月調査と比較すると9ポイント回復した。造船業界は円安により受注量が増え、2014年問題が解消されつつあるが、非製造業のうち卸売、小売業は、因島モールの開店により、客足が変わったこともあって、景気回復は厳しい状況である。今期は45件から回答があり、回答の構成は製造業が38%、建設業が9%、卸売業が16%、小売業が16%、サービス業が22%であった。景況DIでは広島県東部地区との差は約▲39の開きが出ており因島地域の厳しさが伺える。
※DI:ゼロを基準として、プラスの値は景気の上向き傾向(良い)の回答割合が多いことを示し、マイナスの値は景気の下向き傾向(悪い)の回答割合が多いことを示す。
3.【業界別の動向】
〔製造業・建設業〕
概 況
前回9月調査から、製造業は3ポイント、建設業では15ポイント上昇した。製造業、建設業共に先行きも上昇傾向である。
船舶造修 |
今期の新規受注は2隻であったが採算はよくない。円安の影響で若干利益が出たものの全体での大幅な改善には至っていない。前年同期と比べると、新造船があることでドックが空いている期間はないが、まだ先は、厳しい状況である。
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機械金属 |
対前年同月比は横ばいで景況感に変化がない。先行きの景況は、緩やかに下降傾向である。
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食料品製造業 |
対前年同月比は、円安の影響から仕入れ価格が上昇したうえ、景況も少し下降した。先行きでは緩やかに下降傾向である。
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建設業 |
新規受注や官公庁の受注は上昇傾向が見られ、前年同月比での景況DI▲25であった。景況DIは上昇傾向にある。
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※前年同月は平成24年12月期で、先行きは平成26年1月~3月期を示す。
〔卸売業・小売業〕
概 況
前回9月調査から、小売業は19ポイント下降し、卸売業は14ポイント上昇した。
大きく好転する兆しもなく、厳しい状況が続いている。
※業界別の前年同月比較の景況DIを表しています。
大型店 |
因島モールは駐車場も広く集客力があるため、非常に影響があり、収益が下がっている。因島は人口減少と高齢化が進行している中で大型店舗数が過剰と考えられ、対策としては、他店との差別化を強化することで顧客を増やし、高齢者を対象にしたサービスに替えていく等である。
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生協 |
前年同期と比べると、客単価は、因島モールの開店で会社帰りの客足が減少し、下降した。売上も前年同月と比べると減少した。因島モールは駐車場が広いので、車でのお客に利便性が良いからそこに流れていると考えられる。一方、移動販売の方は当初予算計画以上の成果があり、高齢の買い物弱者は多いと思う。
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スーパー |
前年同月比では因島モールの影響で売上が多少減少した。来期も景況は下降傾向である。
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一般小売業 |
前年同月比では仕入価格が上昇し、景況DIは下降傾向である。
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卸売関係 |
前回9月調査の改善の兆しの期待とは逆に全DIが悪化し、景況DIは▲100となった。先行きは景況が上昇することに期待したい。
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※前年同月は平成24年12月期で、先行きは平成26年1月~3月期を示す。
〔運輸業・サービス業・その他〕
概 況
前回9月調査景から15上ポイント上昇したが、先行きは下降傾向である。
※業界別の前年同月比較の景況DIを表しています。
ガス及びその他のサービス |
販売量は商・工業用共に前年対比では下降傾向で、天候や気温に左右されやすく、温かい日が続いたことと、以前からの問題である人口の減少、高齢化によるものと思われ、先行きも横ばいの見込みであるが、造船の活況からの影響に期待している。(ガス関連)
前年同月比の景況DIは前回9月調査よりは、上昇したが、先行きは横ばいで推移する見込み。(その他サービス業)
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運輸関係 |
前回9月調査から景況DIが▲100から▲50となり、多少上昇したが、まだ、好転の兆しがみえない。来期も横ばいで推移する見込みである。
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ホテル |
前回9月調査と比べ、対前年同月比の売上DIが下降した。忘年会での宴会や造船関係者の宿泊が減ったのと、更に仕入価格が上昇したため、苦戦している。景況DIは▲67であり。先行き比較も下降傾向である。
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飲食業 |
対前年同月比では、仕入れ価格が前回9月期より上昇、景況DI▲50で、先行き景況DIも下降傾向である。
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※前年同月は平成24年12月期で、先行きは平成26年1月~3月期を示す。
4.【在因島金融機関取扱い(残高)状況】
(単位:百万円、%)
地方銀行2行、信用組合1行、計3行の合計。
5.【企業倒産状況】(負債総額1,000万円以上)
(単位:件、百万円)
6.【月間有効求人数・月間求職者数・求人倍率】
(単位:人、倍)
注:新規学卒者を除き、パートを含む。月平均は四捨五入。
(尾道公共職業安定所調)
7.【経営改善資金推薦状況】
(単位:件、万円)
(因島商工会議所調)
8.【因島商工会議所会員数】
9.【Eメールサービス・ホームページリンク】
◆「因島商工会議所Eメールサービス」 現在108件配信。
月1回講演会・研修会等の開催情報や国の施策など情報をお伝えする「因島商工会議所Eメールサービス」を行っています。
※ Eメールサービスの配信をご希望の方は当所までご連絡下さい。
◆「因島水軍ふるさと商品券」加盟店舗数 現在107店
当所ホームページ内でもご紹介しております。
※因島商工会議所の会員であり、小売業、飲食業・宿泊業、生活関連において消費者に直接、販売又はサービス、建築(新増築を除くリフォームなど)を行う事業所の方のご応募をお待ちしております。ご希望の方は、当所へご連絡下さい。